武道は、単純な戦いではない。テコンドーは、どんな武道でも必要とする様相を含んでおり、武道を習う人々に、それらを提供する。
ここでは、テコンドーの様相についてを説明し、簡略な歴史については、他のページに載せる

テコンドーの基本概念

18年以上も、国際テコンドー連盟や世界テコンドー連盟を含む様々なスタイルのテコンドー練習や経験を重ねてきた今でも、私は、過去のテコンドーを振り返てみることは、とても大切だと思う。なぜなら、テコンドーがもつ様相は幅広く、それらは、習う人々にとって、様々な意味を齎せるためである。新しい生徒がテコンドーを習い始め何ヶ月、早ければ何週間も経たない内に、師範は、その生徒がどの分野においてー基本技、型、指導、デモンストレーション、試合などーより強い能力をもっているかが識別できる。そして、テコンドーへの適性が全くないと判断される生徒は、即時それを通知されることもある。体力的な面のみではなく、精神的な面の教授は、テコンドーでは欠かせない重要な部分である。

Sidekicks in Korea 生徒らは、必ずテコンドーの5つの基本精神
  • 礼儀作法
  • 謙遜
  • 忍耐
  • 自制
  • 堅忍不抜
を理解し、常にその精神の基で稽古に挑むべきである。この5つの精神こそが、テコンドーのハートなのであるからだ。

“テコンドー能力を判断する最も良い方法は、何か?”は、どのレベルの生徒においても、関心深いことである。一般的に、テコンドーの上達のためには、多くの試合で勝つことが大切だと思われることがよくある。しかし、専ら試合に出回ることが大切な訳ではない。実際、試合に出場したり、的確さを狙ったりする競技としてのテコンドーは、武道としてのテコンドー全様相の極一部に過ぎない。試合で一度も戦ったことのない生徒でも、何回か優勝を飾った生徒らと変わりなく、素晴らしい武道ができるということは言うまでもない。つまり、師範の指導は、生徒らの試合への関心の有無には、大きく左右されない。それよりも、生徒らがテコンドーの様相を習うために注ぐ努力に、注目をおくべきである。

テコンドーには、競技面にそれほど関心の無い生徒らが抜け出てみえる様相は沢山ある。どんな面でも優れるためには、基本をマスターすることが最もである。ビルを建てる際に、基盤がしっかりしていると長い年月が流れても、常に丈夫であるように、基礎技の閻魔に怠慢だった生徒らは、上級レベルに上がった時、深く後悔するのである。テコンドーをはじめ殆どの武道は、昇級審査を通して、各生徒の能力の上下を決める。上達度や基本技の消化能力などで判断するのだ。大勢の生徒らは、昇級審査で優れた能力が披露でき、飛び級することを願うが、そこには短所もある。言うまでもなく、次の昇級審査のためには、2倍の技術や型の習得が必要となってくるからだ。次の昇級審査は、倍以上の難関であることに、生徒らは徐々に気づくのである。テコンドーを習うのにおいて、常にその様相や属性を考えつつけるべきであり、技術の習得を焦るのは、絶対避けるべきである。例えば、型を習得する際、それらが単純に基本技の固まりだと考えてはいけない。必ず、その型が意味する基本精神を考えた上で、各動作が流れるように披露できるよう、努力しなければならない。特に、将来師範になりたいと思う生徒は、基本技の秘める意味をしっかり学ぶべきである。

一般大衆を対象に公開するデモンストレーションは、武道としてのテコンドーを一般人に披露できる絶好のチャンスである。ここでは、一般の人々とテコンドーが交感できるよう、最も完璧で優れた演舞が見られる。デモを通して、披露に参加したメンバーの間でお互いに対する尊敬や謙遜の心が高まるのは言うまでもない。
デモンストレーション、又は昇級審査で、しばしば目が引かれる種目は、やはり、板割りである。例え1インチの板を割るにしても、肉体的な強さよりは、優れた的確さと高度の総括的な技術が要求される。

大会は、大人/子供や男女のどんなレベルにおいても人気のあるテコンドー様相である。そのための訓練は、とても厳しいものではあるが、そこで生まれる精神とは、誰もが引かれる素晴らしいものなのである。
更に、良く知られているテコンドーの様相の一つとしては、トーナメント形式の競技であるということ。これには、忍耐力、スタミナー、技術やバランスの取れた精神力などが要求される。トーナメントの審判も、欠かせないとても重要な存在である。数十組を超える選手の試合を、公平に判断するためには、参加選手以上の大変さがある。

全ての武道の世界で益々重用しされている様相は、既にテコンドーでは着々と根を伸ばしている、護身用としての技術の伝達である。例えば、受けや攻撃ポイント、弱点などを知るのは難しい上、根気良い指導や練習が必要とされる。しかし、一旦その技やコツが分かれば、護身術や全般的なテコンドーへの知識が著しく広がるはずである。

要するに、テコンドーで最も重要なのは、獲得したトロフィーやマットの上で倒した相手の数などではないのだ。テコンドーにおいて、最も強敵は、自分自身である。目標を達成するために、常に自分自身がコントロール出来るように挑む精神は、最も大切である。このように、隣の相手を気にする前に、自分自身が把握できるということは、固有の自分自身のテクニックであり、柔軟性でもあるのだ。
素晴らしい可能性を見出すということは、自分自身の中身、自分自身の能力を看破することにある。

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